夕暮れを撒いて、平治岳を後にした私たちは癒しと休息を求め予約している民宿に向かった。
本日お世話になるのは九重町湯坪にある「民宿 涌蓋(わいた)」さん。
「民宿」と「旅館」の違いは一体なんだったかなと改めて疑問めくほど、旅館と負けず劣らず、厚みとあたたかさが感じられる玄関ロビー。
夕食には出てこないであろうお魚ちゃんと直江兼続公の愛兜が出迎えてくれた。
--お部屋
畳ばりのお部屋。ここでやっと民宿〜〜という感じがした。
入り口もお部屋も清掃が行き届いていてとても気持ちがいい。
夕食の前に内湯をいただき、こわばった全身の筋肉のロックを外していく。こんなに身体軽かったっけーと浮かれステップを踏みながら夕食会場へ向かった。
--夕食
席に向かうとすでに他の宿泊客の方々も座っていた。夫婦、カップル、お母さんと娘と娘の彼氏グループと私たち。みんなどういう1日を過ごしてこの民宿に来たのかな〜とボンヤリ考えていると、夕食が運ばれてきた。
料理が次から次にジャンジャコ運ばれてきてこの量。豪華すぎてびっくり。
宿のお兄さんが次々に料理を持ってくるから、まだくるか、つぎはなんだ、とまるでマジックを見ている子供のように期待感が溢れていたのだろう。お兄さんが練乳がかかったイチゴを持ってきたあと「もう出ないっす(笑)」と言われて恥ずかしくなって吹き出してしまった。
馬刺し・刺身・焼き魚・煮物・小鉢どれも本当に美味しかった。
美味しい料理を前にお酒もかなり進んでしまった。
瓶ビールに日本酒1瓶なんて普通なら明日動けるか不安になるレベルである。(全然動けた)
いい遠出をして、宿に泊まった時ほど、
まだ今日一日終わらないでくれ、少しでも長くこの時間を過ごしたい、、
という気持ちと
明日の予定と朝ごはんが待ち遠しくてたまらない!はよー!
という気持ちでいっぱいになる。
友人と夜な夜な語らいながらまさにそんな夜と過ごした。
--翌朝
朝一番で露天風呂へ。
--露天風呂
「入浴出来ます」のふだが表になっているのを確認して、
崩れた浴衣を手で直しながら木のドアを開ける。
銭湯で言う「富士山」は、ここで言う、向かいにそびえる緑色のスベスベした山肌。
朝冷えした体に湯をかけようと、温泉に手を突っ込んで温度をチェックした。
あっちい。
とりあえず服を脱いで、次は足を突っ込んだ。
あっっっちい。
浸かるのは無理なので、湯が沸いてるとこから一番遠い湯をすくってジャバジャバ体にかけ続けた。
みんなこんな熱いのに入ってたの?
温泉の作りや看板がきを見ると理由がわかった。お湯が出るところと別に水が出る蛇口があって、それで温度調節をするみたい。60度以上のお湯が出続けているので、水を出し続けてないと60度のゆだまりになってしまう。自分の感覚を疑ったけど、そう言うことなら納得。
気持ちのいい露天風呂だったので、ざぶんとつかりたかった〜。
--朝食
手間と真心が感じられる丁寧に作られた朝ごはん。
ぶ厚いシャケをお箸でほぐす。日常風景でいちばんの贅沢なのでは。
民宿とは思えないほどのお料理の質、景色のいい貸切露天風呂、親切なサービスで大満足。この満足度でお値段がリーズナブルなことも驚き。
またすぐにでも泊まりたくなる素晴らしいお宿だった。
ありがとうございました。
民宿 涌蓋