月の土

植物が育つ土にしたい。主に登山・植物の雑記とイラスト

誕生日に亡くなったペットが見えた話

自分でも信じられないようなことだったので、記憶が鮮明なうちに書き残しておきたいと思います。まず、私本人には霊感やスピリチュアルな力は全くありません。

 

 

 

 

今年の6月の最終日に16年と2ヶ月を生きた飼い猫がこの世をさりました。

穏やかでとても人懐っこくて、こちらが許す限り延々と撫でさせられるくらい甘えん坊の女の子でした。実家で飼っており私とは8年前から離れて暮らしていました。最後に会ったのは3ヶ月前で、その時はとても痩せていて、抱っこした時にすごく軽かったのを覚えています。今年に入ったあたりからがんを患い、治療や痛み止めの投薬を続けていました。もう長くないだろうけど、痛み止めと薬を飲ませながらなるべく苦しくないように過ごさせたいねという話でした。薬が効くとご飯も食べるし普通に動けるようになりました。しかし亡くなる5日前に急に容態が急変しました。もっと会いに行ってればよかったと数日後悔してメソメソしていました。反面まだ信じられない気持ちでもありました。せめて容体が悪くなってからでも連絡してほしかった。それから行ったところで、できることはほとんどないけれど16年生きた最期を見届けたかった。きっと敢えて家族は連絡しなかったのだと思うから言いませんでした。けれど自分がきっかけで飼い始めただけに、生き物を飼うということに対しての自分の責任感のなさにものすごく情けない気持ちになりました。

 

亡くなった日から5日後の夜実家に帰省し、会いに行きました。最後に見た日よりずっと小さくなった姿を見ると何故か落ち着きました。報告を聞いただけだと「いなくなった」という気持ちでしたが、会いに行くと「ここにいる」という感覚になったからかもしれません。

 

その次の日は初七日であり、私の誕生日でした。

家族3人で夜ご飯を食べに行きました。家族が外出できるほど消沈していなかったのは、猫が寿命まで生き切ってくれたことと、まだ犬がいたからかもしれません。

 

 

夜ご飯を食べ終わって、家に帰りました。外は真っ暗で20時半ごろだったと思います。玄関へ行く階段を上がって、父が家の鍵を開けました。先に父が家に入ってその次に私が入ろうとした時、チラシと一緒に「ピュー!」っとものすごい勢いで何かが飛び出してきました。私はてっきり家を出る際に、玄関を閉める時、イタチか子猫か何かが入り込んでいたのが出て行ったのだと思いました。色は白と薄い茶色と濃い茶色の3色混ざったようなものでした。爪を立てながら走って下に降りて行きました。父は先に部屋に入ったのでみていないし、私の後ろにいた母も干してある洗濯物の方を見ていてみていませんでした。降りていった先の場所を上からライトで照らしましたが何もいませんでした。

 

 

目の前で起こったので私だけ騒いでいましたが、母が「怖い〜やめて〜」と怖がっていました。その後に「もしかしたら、ブーちゃん(猫の愛称)じゃない?」と言いました。猫は室内飼いでしたが、元々は野良猫でお外が好きでした。ちょうど16年前まだ子猫だった時に私が拾ってきました。6月の大雨と雷がひどい日に、外にいるのはかわいそうだからと家族が不在の時に勝手に家の中に入れました。母が帰ってきてからすごく怒られましたが、飼うことを許してくれました。当時は小学5、6年生だったのであまり覚えていませんが、飼いたくて家に入れたのかもしれません。いつも人が玄関から出入りするタイミングで外に出ようと見計らっていました。脱走したこともあります。数日で帰ってきましたが。

 

私が見たものと猫の色は全く違いますが、それを聞いて納得しました。でもそんなに急いでどこに行ったんだろう?元気ってことをアピールしたかったのか、お外に遊びに行きたかったのか、もしかして誕生日サプライズ?家族3人とも家を留守にしていたので寂しくて出てきたのかもしれませんね。本当に本人だとしたらどんなメッセージだったのかすごく気になります。

 

実家にいると不思議と首輪の鈴の音が聞こえてくるような気がします。怖いという気持ちはなく、穏やかな気持ちになります。次にまた会えるなら、もう少しゆっくり出てきてくれると嬉しいなと思います。そしたら気が済むまでたくさんたくさん撫でてあげたいです。