月の土

植物が育つ土にしたい。主に登山・植物の雑記とイラスト

本格パエジャをいただく夜

スペイン料理は地元に帰った時にたまーに行くことがあった。席から見えるところに生ハムの原木が置いてあって、そこから1枚1枚削いで持ってきてくれる。初めてその生ハムを食べた時は驚いた。やわらかい、けど硬い。口の中でカミカミカミカミし続けると旨みが滲み出てきて、噛んで細かくなると思いきや口の中に1つに丸まってゆく…。気づいたらガチガチになる。焼き肉のホルモン並みに飲み込むタイミングに迷う肉類だ。

 

そことはまた別の、本格スペイン料理がいただけるお店に行ってきた。

お店の中はほの燈が漂い、レトロで雰囲気がある。入っただけで少し緊張してしまって、連れの人はお店に入ってすぐにスマホが手から吹っ飛んだ。マジで気まずい瞬間だったけど笑っといた。

 

席についてまず「イベリコ豚の生ハム」と「スペイン産チーズ」、白ワインをグラスで注文。

生ハムのうえにちっさいパンがのっている!生ハムを巻きつけてオタベクダサイって言ってたけど誰も巻き付けずにパンだけでサクサク食べてた。慣れてない。

 

チーズはパサっとした乾燥チーズで、例えるならチータラみたいな感じ。

 

あとは、ポテトが入ったスパニッシュオムレツ、カニ入りグラタンみたいなのをクレープの皮で包んだ料理もいただいた。「マッシュルームのアヒージョ」は本当に最高だった。お店に来るまではいやいや、きのこやろ?とか言ってたけどこれだけ食べに行きたいくらい美味しかった。2杯目に頼んだ赤ワインがすぐに空になった。

 

パエジャが登場。

魚介のパエジャ

魚介のパエジャ」と「イカスミのパエジャ」。

イカスミのパエジャ

一口食べた瞬間、口の中がパーン!貝や海老たちがパーン。米に全てが凝縮されている。旨みが濃いい!上にのっていたレモンを絞りかけるとアッサリとして食べやすくなった。イカスミのパエジャも大変味わい深く、一口一口噛みしめると海底に行き着いた。3杯目に頼んだサングリアがいつの間にかなくなっていた。誰か飲んだ?

 

最後にデザートとシェリー酒のカクテルをいただいた。シェリー酒のカクテルは甘くてすっきりとして飲みやすいけれどアルコールは強く感じる。飲み終わる頃にはお腹パンパンになっていることに気づいた。ごちそうさまでした。

ドラマチックな店内を出ると魔法が解けたかのように特上の蒸し暑さが出迎えてくれた。もしやここは地中海…。